洗濯中に外出するのは危険?洗濯機を回したまま/洗濯物を干しっぱなしで外に出るリスク
洗って、干して、取り込んで、たたんで…と何かと手間がかかる「洗濯」。
時間がかかるからこそ、洗濯機を回している間に買い物に行ったり、干したままで出掛けてしまうという人も多いのではないでしょうか。
一見効率的に見えますが、実はその行動には思いもよらないリスクやさまざまなデメリットが潜んでいます。
今回は、「洗濯機を回したまま/洗濯物を干しっぱなしで外出するリスク」についてお話します。
洗濯機を回したまま外出するリスクとは
一般的に、洗濯機のスイッチを押してから脱水が完了するまでだいたい40~50分ほどの時間がかります。
そのため、「今のうちにちょっと出かけてこようかな」と思ってしまうのも無理はありません。洗濯機を回したままで外出するリスクにはどんなものがあるのか、確認しておきましょう。
水漏れや故障の危険性がある
洗濯中に洗濯機に何らかの異常が発生した場合、外出しているとすぐに対応することができません。なかでも、とくに気を付けたいのが洗濯機の水漏れです。水漏れには、給水ホースからの水漏れや、洗濯機本体からの水漏れ、蛇口の水栓パッキンの劣化など、さまざまな理由が考えられるため、迅速かつ冷静な対応が求められます。水漏れに気づかず長時間放置した場合、床が水浸しになってしまったり、集合住宅の場合は下の階の部屋にまで被害が及んだりする可能性も…。
洗濯機の部品が経年劣化していないかを確認したり、洗濯槽や各種フィルター、ゴムパッキンなどを定期的に清掃したりするなど、日頃から水漏れを予防する意識を持ちましょう。
濡れたまま放置すると雑菌やカビが繁殖する原因に
洗濯が終わる時間までに帰宅できない場合、濡れた洗濯物を洗濯槽内に放置してしまうことになります。濡れた洗濯物を長時間放置すると洗濯槽内の湿度が上がり、カビの発生や雑菌の増殖につながります。湿度60〜80%で発生しやすくなるのが、部屋干しのイヤなニオイの原因となる「モラクセラ菌」です。洗濯物が濡れている状態が長ければ長いほど、モラクセラ菌は繁殖します。夏場であれば洗濯終了から1時間以内、冬場は2時間以内には干すようにしましょう。
衣類にシワがつきやすくなる
洗濯槽の中でシワシワの状態で放置された洗濯物は、しっかりとシワが固定されてしまい、乾いたあとでもシワが取れにくくなってしまいます。こうなってしまうと、アイロンをかけてもムダ。洗い直すしかありません。とくにコットンやレーヨン、麻などのシワが付きやすい素材の衣類は、洗濯終了後すぐに干すことをオススメします。
乾燥機に入れたままだと洗濯物が湿気ってしまう
洗濯機の乾燥機能を利用する場合も油断は禁物です。「どうせ洗濯機が乾燥までやってくれるし…」と長時間洗濯物を放置していませんか?中には、朝に洗濯機を回して外出し、夕方や夜に帰宅するまでそのまま、という人も多いと思いのではないでしょうか。実は、乾燥機で乾燥させた衣類は、シワを軽減するためほんの少し湿気が残っているのです。乾燥が終わった後の洗濯物を放置しておくと、衣類に湿気がたまり生乾き臭の原因に。洗濯槽内にもカビを発生させてしまいます。
洗濯物に油がついている場合は引火の危険性も
乾燥機能は決まった時間になると自動で停止するため、通常であればそこまで発火の危険性はありません。しかし、洗濯物に油(例えば、ボディケア用のオイルや食用油、作業服の機械油など)が付着していたり浸みこんだりしている場合は、酸化熱による自然発火や引火の恐れがあります。乾燥機を使用する場合は、衣類についた油分はしっかりと落とすようにしましょう。
洗濯物を外に干したまま外出するリスクとは
「洗濯をする時間がなかなか取れない」という人の中には、朝外に洗濯物を干してから外出し、帰宅後に取り込んでいる人も多いでしょう。
しかし、洗濯物を干したまま外出すると、思いがけないトラブルに巻き込まれることも…。洗濯物を干したまま外出するリスクについて確認しておきましょう。
外出中に急に天候が崩れる可能性がある
洗濯物を外に干して出かけたときに気になるのがお天気ですよね。天気予報では一日中晴れとなっていても急に雲行きが変わったり、ほんの少しの外出でもゲリラ豪雨でビショ濡れになってしまったり…。雨粒には大気中に漂うチリやホコリが含まれていますから、雨に濡れた洗濯物は“汚れた状態”です。一度雨に濡れてしまったら、面倒でも洗い直すようにしましょう。なお、洗い直す際は、「すすぎ1回」コースで洗うのがオススメです。すすぎ1回でOKな洗剤を使いましょう。
盗難や放火など、犯罪に巻き込まれる危険性がある
洗濯物を干したまま外出すると、防犯上のリスクも高まります。洗濯物を干しっぱなしにすることで盗難の被害に遭う可能性や、最悪の場合は洗濯物を狙った放火の恐れも…。また、干してある洗濯物の種類や量などから、家族構成や性別・年齢・在宅時間などを特定されてしまう恐れがあるため、女性の一人暮らしでは特に注意が必要です。さらに、夜になっても洗濯物が取り込まれていないと、「この家は、不在の時間が長い」と判断され、空き巣のターゲットにされてしまう危険性もあります。
長時間の干しっぱなしは湿気がたまる原因に
「洗濯物をカラッと乾かしたいから」という理由から、長い時間外干しをしようとする人も多いでしょう。しかし、洗濯物を長時間干しっぱなしにしておくと逆に生地に湿気がたまりやすくなり、なかなか乾かないことも。特に夜の時間帯は昼間に比べて湿度が上がりやすく、夜露で洗濯物がしっとりと濡れてしまうこともあります。そうなると、せっかく外干ししたのに洗い直さなくてはならないハメに…。放っておくと、雑菌の繁殖やイヤなニオイの原因にもつながってしまいます。
空気中の汚れや花粉、虫が付いてしまうことも
大気中には、たくさんの目に見えないホコリやチリが舞っています。そのため、洗濯物を干しっぱなしにしていると、それだけ生地に汚れが付着しやすくなります。特に花粉の季節は花粉のついた衣服を取り込むことで、部屋の中に大量の花粉を持ち込んでしまうことに…。アレルギーの方は花粉が舞うシーズンは外干しを控えるのが得策です。また、季節や立地によっては洗濯物にカメムシ、蛾、ハチなどの害虫が付いてしまうこともあります。甘い匂いは虫を寄せつけるので、柔軟剤を使用する場合は無香料・微香料のものがオススメです。
色あせや変色など、洗濯物が傷みやすくなる
長時間強い日差しにさらされると、生地の色あせや変色の原因になります。紫外線が衣類に当たることで化学反応が起こり、色素が分解されてしまうのです。特に紫外線の強い4月~9月は注意が必要。生地の色あせや変色を防ぐには、直射日光を避けて陰干しをしたり、衣類を裏返したりして干すのがオススメ。お気に入りの洋服などを干す際は、乾いたらなるべく早めに取り込むようにしましょう。
洗って干して取り込むまでが洗濯!かかる時間を効率化するなら…
洗濯物を仕分けし、洗って干し、取り込んでたたみ、クローゼットへしまう…。他の家事に比べて圧倒的に時間がかかる「洗濯」。思わぬトラブルや、イヤな部屋干し臭を防ぐためには、《洗濯が終わったらすぐに干す》《洗濯物が乾いたらすぐに取り込む》のが重要だということがわかりました。しかし、共働きや一人暮らしなど、忙しい日々をおくる方にとっては「そうは言っていられない」というのが現状でしょう。
なかなか洗濯の時間を確保できないという方は、「洗濯代行サービス」を利用してみるのも一つの手です。
洗濯代行サービスとは、普段着ているTシャツやジーンズ、バスタオル、シーツなどの、いわゆる“日常的な洗濯”を代行してくれるサービスのこと。スマホから気軽に申込みでき、洗濯物を専用のバッグに入れて渡すだけで、洗濯~乾燥~洗濯物を手でたたむところまで、専門のスタッフが代行します。
集荷も配送も玄関先で完結するのも嬉しいポイント。不在でも宅配BOXやドアノブに掛けるなどの対応をしてくれるので、不在にしがちの方でも安心です。
これまで洗濯機を回しっぱなし/洗濯物を干しっぱなしで外出していた方も、「洗濯代行サービス」を利用すれば、本記事で紹介したようなリスクを低減できるでしょう。